iの無限累乗 Part 2

modified: 16.04.15

\(i^{i^{i^{...}}}\)の値を求めよ。

前回

今回は漸化式を用いて漸近の様子を調べてみようと思う。

追記:\(r,\theta\)のグラフを追加・数式の添字のミスを修正


漸化式化

以下のように漸化式を定める: \[ z_{n+1} = i^{z_n} \\ z_1 = i \] このとき、 \(\lim_{n\to\infty}z_n=i^{i^{i^{...}}}\) と期待される。 \(z_n \in \mathbb{C}\)\[z_n = a_n + ib_n = r_n \exp(i\theta_n)\] と表現できるとする。
ただし、\(a_n,b_n,r_n,\theta_n \in \mathbb{R}\) に対して \[ a_n = r_n \cos \theta_n \\ b_n = r_n \sin \theta_n \\ -\pi \leq \theta_n \leq \pi \]

\(z_{n+1} = i^{z_n}\) について、
左辺: \[ z_{n+1} = r_{n+1}\exp(i\theta_{n+1}) \] 右辺: \[ i^{z_n} = \exp(i\frac{\pi}{2}z_n) \\ = \exp(i\frac{\pi}{2}(a_n+ib_n)) \\ = \exp(i\frac{\pi}{2}a_n-\frac{\pi}{2}b_n) \\ = \exp(-\frac{\pi}{2}b_n)\exp(i\frac{\pi}{2}a_n) \\ = \exp(-\frac{\pi}{2}r_n\sin\theta_n)\exp(i\frac{\pi}{2}r_n\cos\theta_n) \\ \]

実部と虚部の比較により、以下の連立漸化式を得る: \[ r_{n+1} = \exp(-\frac{\pi}{2}r_n\sin\theta_n) \\ \theta_{n+1}= \frac{\pi}{2}r_n\cos\theta_n \] ただし、初期値は \[ r_1 = 1 \\ \theta_1 = \frac{\pi}{2} \] である。

この組を用いて数値計算を行う。


数値解析

準備

Pythonにて上記の数列を計算するプログラムを作成。 Gnuplotで可視化する。

※Python 3用なので注意。

グラフを描く

Gnuplotで描画した。 便宜上、\(z_N\)\(n=N-1\)、すなわち\(n\)を0始まりとしてグラフに示す。

z_nの挙動(1)
\(z_n\)の挙動(1)

Reが実部\(a_n\)、Imが虚部\(b_n\)を示す。 いずれの値も上下に振動しながら収束していくことが確認される。 振動の幅は複雑な挙動を示すが、数値誤差によるのかカオス性?によるのかは不明。

なお、前回近似値を求めた \[z=0.4383+0.3606i\] に対して、今回の収束値は\(n=319\)において \[z=0.438282936727032+0.360592471871385i\] という値であった。前回と見事に一致している。

z_nの挙動(2)
\(z_n\)の挙動(2)

\(r,\theta\)についてもグラフをプロットしてみたが、 \(a,b\)と同じくステップ\(n\)が増えるごとに減衰しながら振動を繰り返していることがわかる。


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